のんびり、考えてみたこと

地元とものづくりと人間についてのことがすき。ものすごく気まぐれに書く。

モノの価値は、ユーザーだけが知っている


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私はふだん、デバイスの開発・設計や、その企画をしている。たのしい。
分野としてはエレキで、「価値があるだろう」と考えた機能をつくっている。
やけど今週、「ああ・・なんて主観で考えていたんだ!」と気がついた。

きっかけは先日、UXデザインの話をききにいったこと。(UX=User Experience)
デザインエンジニアの角銅さんのお話がすごくわかりやすかった。

そこで今回、自分なりのまとめをつらつらと。

1.今までの疑問と、見えた答え

UXデザインってなに?

  • 機能だけじゃなく、ユーザーにとっての価値をつくること。価値検証がいちばん重要。
    • デザインというとシュッとした外観…という先入観があり、エレキがいちばん関わりが薄そうに感じてしまう。
    • けどエレキは機能をつくる張本人であるからこそ、その機能が本当にユーザーにとって価値あるものかを検証し、改善するまでを請け負わないといけない。 まったく他人事ではないんだな!

何やるん?

  • 流れ
    ①どんなユーザーにどんな体験を提供するか?を考える。
    (デザインの方法はかなりロジカルらしい。参考図↓)
    https://www.imjp.co.jp/news-seminar/release/2016/1111/UX_COVER.jpg
    ②機能に落とし込み、プロトタイプを作ってみる★
    ③その機能がユーザーにとってどれほど価値があるか検証!★
    ④③⇔④をくりかえして改善する

***

2.印象に残ったこと

モノに価値があるんじゃない

  • 機能と価値は、別のもの。同じ機能でもユーザーによって価値が変わる。
    つまり、ユーザーに体験してもらってはじめて、価値がわかる

自分の中に答えはないんだ

  • ユーザーの視点にたつのは、すごく難しい。どうしても自分基準になる。
  • ユーザーのほうに答えはある!
    自分は何も知らないことを前提にしよう。
    • ↑のリンクにあるグラフからわかるとおり、ユーザーテストしないと価値はゼロ。やった方がいいに決まってる。

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プロトタイピングしよう。最小限のリソースでね

  • 何を提供したいのか?その必須の要素・コンテンツさえ用意出来れば調査できる
  • 全部つくりこむ必要はない
  • すぐ実装せず検証をはさむ

***

3.その他メモ

ユーザーを中心に話そう!主観は捨てようね

  • 「頼まれた要件内で…」「いかに機能実装するか」にとらわれないで。ユーザーの方を向く。
  • 主観でシナリオ・ペルソナをつくらない
  • 都度ペルソナの話をもちだす
  • 近そうなユーザーを周囲でつかまえてみよう

機能とシナリオに、一貫性ありますか?

  • 最小限の開発で検証/リリースするために。思いつき機能・盛りすぎ、になってないか? そのリッチさ必要?
    • メインシナリオを最小限に。
    • どんな状況でつかうか?を考え、機能の意味・優先度をはっきりさせよう

帽子をかぶりわけよう

  • 違う視点からアイデアをだしていく。シックスハット法
      • ※6つの視点(客観的・直感的・肯定的・否定的・革新的・俯瞰的)いずれか1つの状態でテーマについて考える発想法
    • 別人になりきる。トレードオフの判断ができるよ
      • たいてい重要度とコストで葛藤する場合が多いのでは。そんなとき効果的。
  • ペルソナつくつて壁にはっとくといい。
  • 外観つくるメカの人は特に・・
    • 拡散のときはデザイナー脳、収束のときはエンジニア脳のイメージでプロトタイプとコンセプトを改善していくとよい。
    • デザイナーとエンジニアが同じ方向を、向くためには、ユーザーの方を向くのがいい。
      ぶつからない。

***

4.感想

  • つねづね、機能≒価値と錯覚してしまうことは多い
    • 私をふくめ、部署では機能実現を目指すのに注力していて、UXテーマやユーザーテストをあまり重視しないように見える
      • 今回、「ユーザーテストせんと全然価値わからんやん!めちゃ大事・・」と気づいた。
        すぐにでもUX中心の考え方を浸透させないといけない
    • 主観で価値を判断してしまっていた。良くなかった
      『価値があるか?の答えを持っているのはユーザー』をずっとおぼえておこう!
  • ハードだからどうしてもモノをつくるのに時間がかかる。だからこそ、最低限の要素だけを短い時間でプロトタイプしていく意識を持ちましょう
    • ちょうどその翌日、提案する製品のデモを行った。
      そのサンプルは、品質を考慮せず作り込みはほとんどしてない。機能さえ提示・体験できればよいから。
      それは正解だったんだなと安心した。

* おまけ *
ケチャップの例いいな。わかりやすい。